STS技術と開発の背景
1990年代後半、有機溶剤を含むスピードグルー(高揮発性の接着剤)を使うことで打球の威力を飛躍的に高める手法が主流でした。しかし、健康への影響が懸念され、後にスピードグルーは国際卓球連盟によって使用が禁止されることになります。そうした流れの中、ヤサカがスピードグルーなしでも十分な威力を出せるラバーとして開発したのが「エクステンド」シリーズです。
核心となるのが「STS(スピン・テンション・システム)」という独自技術です。従来のテンション系ラバーは主にスピード性能を高めることに主眼が置かれていましたが、STSはスピード性能を落とすことなく、スピンの威力を重視して設計されています。ヤサカの開発思想として紹介されることがある「スピードはラケットで補えるが、スピンはラバーでしか補えない」という考え方のもと、回転性能を重視した開発が行われました。
エクステンドHSは、ハイスピード版として誕生
「エクステンドHS」は、この「エクステンド」の使いやすさを残しつつ、反発力を高めたHigh Speedバージョンとして開発されました。強打時に究極のスピンとスピードを両立させることを目指し、鋭いドライブ攻撃を連続で仕掛けられる、攻撃力と安定性のバランスに優れたラバーに仕上がっています。